Azu Aoyagi Pottery Exhibition「Petrichor Soon」/ Feb 25 - Mar 5, 2023

展示概要

逗子を拠点にする陶芸家・Azu Aoyagiが、逗子の土地で自ら掘った岩石が釉薬として使われた作品を展示する個展「Petrichor Soon」を開催します。Azu Aoyagiは、幼少期〜20代を過ごした様々な国々での経験をアウトプットすべく陶芸を始め、現在はそれを表現した自身の作品で個展などを開催する傍ら、多くの飲食店に向けて作陶しています。

本展ではこれまでAzu Aoyagiが一般向けには制作しておらず、飲食店などのオーダーなどで培った作風をベースにしたうつわや花器、壺を展示販売します。逗子の土を使って作陶された作品は、自身の工房がある山の根地区がかつて呼ばれた、片曽という古い呼び名から「KATASO」と銘打った新シリーズとして、本展にて発表されます。

また、本展では鎌倉を拠点に活動するフラワーブランド、tallo.(タロ)とのコラボレーションを行います。tallo.による展示の装花に加え、展示初日である2/25(土)と2/26(日)には展示会場にてフラワースタンドをオープンし、Azu Aoyagiのうつわや花器と合わせて、tallo.のセレクトによる生花などもご覧いただけます。合わせてご覧ください。 

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ARTIST STATEMENT

Petrichor」とは降雨に伴う独特な芳香を意味し、それは土や石に付着した植物のエッセンスが雨によって拡散するために香ると言われています。山と海に囲まれた自然の多いこの鎌倉・逗子周辺では日頃から感じることが出来る身近な香りです。 

私の工房は逗子シルトという柔らかく崩れやすい石の地層の上に位置しており、周囲では崩落による剥き出しの断層がよく見られます。この石はかつては建材や墓石といった用途に使われていたようですが、今では何にも使われていません。より多く、より便利に、と人々が生活を豊かにして行くにつれて、用途と産出量が少ないこの石は私達の生活から遠ざかることになりました。

陶芸にも土や石の原料が多く存在しますが、年々枯渇や廃業により流通量が減り、陶芸家はかつてのような作陶が出来なくなってきています。なので陶芸家は原料について考える必要があり、この逗子シルトの現状は私にとって他人事とは思えませんでした。

そこで私は島根県の窯業原料である来待石を参考に、この逗子シルトを原料にした釉薬を使い始めました。先人のものづくりに敬意を表し、それを用いたシリーズを「KATASO(※)」と名付け、この度の展示にて初めて発表いたします。そんな「KATASO」とtallo.さんのフラワーアレンジメントによる「Petrichor」が皆様の鼻腔をくすぐれば何よりの幸いです。

KATASO/片曽・・・私の工房のある逗子、山の根地区の古い呼び名です。切り立った崖を意味します。

 

会期

2023/2/25(土) - 3/5(日)
11:00-19:00
水曜日休廊 

■tallo.フラワースタンド:2/25(土)、2/26(日)11:00-19:00

 

プロフィール

Azu Aoyagi(青柳あづみ)

東京生まれ、逗子在住。幼少期から15歳までをドイツとフランスで育つ。高校と大学は日本で過ごし、20代はカナダ・トロント、オーストラリア・シドニー、ドイツ・ベルリンなどを流浪する。

様々な国々で生活をしたバックグラウンドから、どこにいてもどこにいてもプチ外国人扱いをされてきたが、20代の頃によく過ごした、アンダーグラウンド・ミュージックの流れるクラブフロアに全く差別のない世界を感じ、この時感じたエッセンスの一部が今の作品に反映されている。そういった、海外での暮らしを違う形でアウトプットしようと思い始めたことから、日本へ帰国後、陶芸を始める。

5年ほどの修行期間を経て、2018年、熱海にて陶器工房をオープン。2019年、逗子へ工房を移し、現在に至る。自身の作品で個展やグループ展などに参加しながら、専門店に向けての制作を行う。また、自身の工房やサンフランシスコ、アトランタなどの海外も含め、ワークショップも実施。
https://www.instagram.com/azyagi/

 

tallo. (Tomomi Kitsukawa)

神奈川県藤沢市出身、鎌倉在住。大学卒業後アパレルメーカーに勤務。その傍ら、自分の感性を磨いて人を喜ばせる仕事に魅力を感じ、2019年からダブルワークにて花屋で修行を開始。2021tallo.として独立。ファッション業界で培った経験を活かし、トレンドを意識したカラーや現代のライフスタイルに寄り添うお花や植物を提案する。

花の定期便をベースに、ポップアップやワークショップなどで活動。撮影やブランド展示会、雑誌でのフラワーコーディネーターとしても活躍する。
https://www.talloflower.com/
https://www.instagram.com/tallo_flower/