といだあずさ個展「となりにいた人」/ Jan 26 – Feb 2, 2025

展示概要

Johnではこの度イラストレーターのといだあずさによる個展「となりにいた人」を開催いたします。といだの個展としては17年ぶり、Johnでは初めてとなる本展では、さまざまな形のカラーペーパーを組み合わせて制作した作品を展示販売いたします。

一つ一つの形には意味を持たせず、組み合わせたり重ねたり手を動かし整えていくことで作られた作品は、受け取る側の物事を捉える視点や記憶を心地良く揺さぶるような、また作品と向き合いながら他の人と見え方や感じ方を分かち合いたくなるような、そんな感覚や思いを呼び起こしてくれます。その他、オリジナルトートバッグやTシャツの販売も予定しています。ぜひ会場でご覧ください。

また、会期中はワークショップも開催予定。詳しくは別途ご案内いたしますので、どうぞお楽しみに。


【Artist Statement】

複数の人が同じものを見て、それぞれ全く違うように捉えることがある。一方で、それぞれ違うものを見て、同じイメージを持つことがある。きちんとした文章で伝えても、誰にも理解されないことがあるのに、話が食い違ったまま、その場の会話が成り立つこともある。

ずっと一緒にいた人が目の前からいなくなれば、そこにいた実感はどんどん消えていく。だけど、コップひとつ見ただけで、ふいにその人が目の前にいるように感じることもある。

私たちはいったい何を見ているのか。世界の実体はどこにあるのか。

私たちはこの世界のすべてを理解し、共有することはできない。

その事実は、ときに悲しく、虚しく、怒りを感じることもある。けれど、世界の実像が不確かであることに気づいたとき、「完全に分かり合える」という幻想は消える。それは、どこかで私を安心させるのだ。

私たちは無意識に、このあいまいな認識を補完し合いながら暮らしている。解釈の食い違いや認識のあいまいさは、単なる不正確さではなく、むしろ私たちの世界そのものだ。

私は、このあいまいな世界を、そのまま自分の景色として受け入れることにした。
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散らばった色紙を好きなように並べてみる。なにかの拍子で動いたり、風で飛ばされたりして、自分のコントロール下から離れたものが勝手に形を作る。それを受けて、私が整えてみる。

この展示では、そうして生まれた形や動きから、私の感じる世界を表現してみました。

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会期

 

2025.1.25(土) - 2.2(日)
11:00-19:00
*1/29(水)休廊

 

プロフィール

といだあずさ

鎌倉在住、イラストレーター。
広告や雑誌、MVなど様々な分野で活動。主な仕事に、Google TVCM、雑誌『&Premium』など。本展示は17年ぶりの個展となる。
www.azs123abc.com